会議の議事録作成はもうAIの時代。
右も左も分からない新卒の子に「いきなりAIを使え」と言うのは、業務の把握がしづらくなるので自分も反対派。
でもある程度業務に慣れてきたら、こんな作業は全部AIに投げてしまうのが正解だと思う。
会議中に必死にメモして、終わったあとに整理して、決定事項とTODOを抜き出して…
なんて、そんなことに時間を奪われている場合じゃないわよ、と。
そこで候補に上がりやすいのが、Nottaみたいな議事録アプリ。
ただ、実際に使ってみると精度が微妙に感じる場面もあるし、ちゃんと実用レベルで運用するなら「有料プラン」が前提になってくる。
そこで、「全文書き起こしまで求めないなら、Googleの『NotebookLM』でも十分に役目を果たせるのでは?」と思い、実際に試してみた。
NotebookLMとは?無料で使える最強のAIノートツール
そもそもNotebookLMとは、ユーザーがアップロードした資料(PDF、URL、動画、音声など)を基に、AI(Gemini)が要約や質問回答を行ってくれるリサーチ支援ツールのこと。
膨大なマニュアルを読み込ませておいて、「ここの使い方を教えて」とチャット形式で聞けば答えてくれる、超優秀なマイ・チャットボットみたいなイメージが強い。
YouTubeの動画リンクを入れるだけで資料として扱ってくれるため、日々の勉強やリサーチに使っている人も多いはず。
そこで今回のポイントになるのが音声ファイルも要約対象であること。
- 会議を録音する
- NotebookLMにアップする
- 「議事録にして」と指示する
これだけで、議事録のたたき台が出てくる。
いわゆる「文字起こしツール」とはちょっと違って、NotebookLMは内容を理解して整理する側のAI。
「全部そのまま書き起こす」のは苦手だけど、「要点をまとめて議事録にする」のはめちゃくちゃ得意。
NotebookLMなら議事録アプリがいらないかもしれない理由
スマホで録音してアップするだけで十分使える
やり方は簡単。
会議をスマホのボイスメモやレコーダーアプリで録音しておき、その音声ファイルをNotebookLMにアップロードするだけ。
あとはチャット欄で、「この会議内容を議事録形式でまとめて」「決定事項、確認事項、担当者、次回までのTODOを整理して」と指示を投げる。
これだけで、実用的な議事録が出力される。ぶっちゃけ、Nottaの無料版などを使うより精度は良いと感じた。
しかも、アップロードしたソース(音声データ)に基づいて回答を生成する前提なので、ただ“それっぽく嘘を混ぜて書いてくるAIより圧倒的に安心感がある。
無料でここまでできるのが大きい
議事録アプリ系は制限付きが多く、無料だとちょっと試せるくらいで終わることが多いが、
NotebookLMは、完全無料でありながらノートブック数や読み込ませるソース数にかなり余裕がある。個人利用や小規模チームでの運用なら、これで十分すぎるスペック。
「全文文字起こし」ではなく「要約して議事録化」が得意
先ほども簡単に書いたが、NotebookLMの強みは会議内容を読める形に整理すること。
「何が決まったか」「誰が何をやるか」「次に何を確認するか」を整理するのが上手い。
逆に、会話を一言一句そのまま残す用途には向かない。
逐語録がほしい、インタビューの発言をそのまま記事化したい、監査用に全文を残したい、みたいな使い方だとズレるかも。
NotebookLMは議事録生成AIとしてはかなり優秀だけど、厳密な全文書き起こしツールとして見ると別物を使った方がいい。
実際の使い方:NotebookLMで議事録を作る3ステップ
会議をスマホのレコーダーで録音する
iPhone標準の「ボイスメモ」でもいいし、Androidのレコーダーアプリでもいい。専用の録音アプリを立ち上げなくても、とりあえず音声が録れていれば十分。
この気軽さは、現場への導入ハードルを大きく下げてくれる。
「議事録を取るために専用サービスを開く」より、「とりあえずスマホで録音しとく」のほうが、絶対に継続できる。
録音データをNotebookLMにアップする
NotebookLMでノートブックを新規作成(もしくは既存のノートブックを開く)し、録音した音声ファイルを読み込ませる。


NotebookLMはローカルファイルのアップロードに対応しており、1ソースあたり「50万語または200MBまで」が上限と案内されている。
長めの会議でも問題なく扱えるのは本当にありがたい。
議事録用の指示(プロンプト)を出す
ソースとして音声ファイルが取り込めたら、チャット箇所で要約の指示を出す。
そのまま要約させるだけでもいいけど、指示は少し具体的なほうが精度が安定しやすい。
たとえばこんな感じ。
- この会議を議事録形式でまとめて
- 決定事項、未決事項、担当者、期限に分けて整理して
- 上司に共有しやすいように簡潔に書いて
- 箇条書き中心で、冗長な表現は省いて


実際の議事録内容はプライバシーの観点で掲載できないので、今回はYouTubeから動画を要約してもらおう。
【検証】YouTube動画を議事録化してみた
実際の社内会議の議事録はプライバシーの観点で掲載できないため、今回は会議に近い「対談系・研修系」のYouTube動画を使って検証してみる。
PIVOT公式チャンネルより、以下の動画をソースとして取り込んだ。
会議ではないが、大体の雰囲気は伝わるはずだ。
35分程度の動画だったが、YouTubeリンクからの読み込みは数秒で完了した。
(実際の1時間の会議の音声ファイルをアップした際は1~2分程度かかった。音声ファイルの容量や通信環境にも左右されるため、あくまで参考程度に)
そして、以下のプロンプトを打ち込んでみた。
「この会議を議事録形式でまとめて。箇条書き中心で、冗長な表現は省いて」


かなり正確に要点をまとめてくれている。
実際の会議音声を取り込んだ場合は、「次回のMTGをいつにする?」というようなスケジュールの話も、しっかりと最後に書き出してくれた。


最後に人の目で整える
ほとんど手直しのいらない精度だと感じているが、「AIに丸投げして終わり」は流石にちょっと危ない。 人名、社名、数字、期日、担当者。このあたりは、出力後に必ず自分の目で見直したい。
とはいえ、ゼロから議事録を書くのとは労力が雲泥の差だ。 「8割をAIに作ってもらい、最後の2割を人が直す」 この運用にするだけで、日々の業務は劇的にラクになる。
Nottaなどの専用議事録アプリと比べてどうなのか?
ここはフェアに比較しておきたい。
Nottaは専用アプリらしい強みがある
NottaはAI議事録専用サービスとして、文字起こし、要約、話者識別、オンライン会議の録音・転記、各種連携などを前面に出している。
料金ページでも、ZoomやGoogle Meetなどの会議記録、話者識別、書き起こしのエクスポート、カスタム語彙、要約回数などが機能差として整理されている。
つまり、専用ツールとしての完成度は高い。
リアルタイム性や運用のしやすさ、チーム共有まで含めると、やっぱり専用アプリのほうが整っている場面はある。
ただし無料枠はかなり限られる
Nottaの無料プランは「月120分、1録音あたり3分まで」となっている。
短い打ち合わせならともかく、普通の会議で1録音3分はさすがに現実的に使えない。
有料プラン(Pro)にすれば「月1,800分、1録音5時間まで」となり機能もフルで使えるが、コストがかかる。
また、個人的にNottaの有料版も試したことがあるが、録音環境によっては誤字や内容の誤認識も多く、実利用にはまだ少し厳しいと感じる場面もあった。
録音環境によっても左右されるのであくまでも個人的意見と捉えてほしい。
精度高めたいなら以前レビューしたPlaud Noteも検討してみてほしい。


NotebookLMが向いている人
会議後に議事録を整えたい人
リアルタイムで完璧に追うより、あとで録音をもとに整理したい人向け。
社内会議、定例MTG、1on1のメモ整理あたりはかなり相性がいい。
無料でAI議事録を試したい人
GoogleアカウントさえあればOK。
まずは議事録要約の感動を味わいたい人にも持ってこいである。
要点だけ抜ければ十分な人
全文をきっちり残す必要はない。
決定事項とTODOが分かれば十分だと思うし、むしろ大半がこっちかもしれない。
NotebookLMが向いていない人
会話の全文書き起こしが必要な人
逐語録が必要なら、NotebookLMは第一候補ではない。
発言単位で厳密に残したいなら、専用の文字起こしサービスのほうが向いている。
話者識別が重要な人
「誰が言ったか」が重要な会議もある。
ある程度はNoteBookLMでもやってくれたが、その場合は話者識別に強い専用サービスのほうが安心。
リアルタイムで記録を取りたい人
会議中に同時進行でテキスト化したいなら、NotebookLMより専用アプリ。
NotebookLMは、どちらかというと会議後に整理するAIだと思って使うほうがいい。
実際に使って感じた良かった点
議事録作成の心理的ハードルが下がる
会議後に「うわ、議事録まとめるのめんどいな」と思う瞬間が減る。
録音してアップして、指示を出せばほぼOK。
一応手直しは忘れずに。
要約の精度は思ったより高い
もちろん100点ではないが、「無料だし、まあ雰囲気だけかな」と思って触ると、思ったよりちゃんとしていてちょっと驚いた。
私の環境では、要点整理やタスク抽出は十分実用レベルだった。
専用アプリを契約しなくても十分だった
ここがこの記事の本題。
全員にNottaを配るほどではない。そこまで会議量も多くない。でも毎回議事録は必要。
こんな人向けだろう。
【気になった点】機密情報の扱いには要注意
手直しが必要なのはどのAIでも同じなので割愛するが、一番気をつけるべきは「セキュリティ」だ。
会議の音声を外部のクラウドサービスにアップする以上、自社の社内規程や情報管理ルールは必ず確認しておきたい。
便利だからといって即投入するのは少し危ない。
特に、顧客情報、採用面接、評価面談などのセンシティブなデータは慎重に扱うべき。
NotebookLMのプライバシーポリシー上、ユーザーのデータはAIの学習には使用されないと明記されているが、社内での確認は怠らないようにしよう。


まとめ。議事録アプリの前にNotebookLMを試す価値は高い
議事録アプリが完全に不要になった、とまでは言わない。
でも、会議を録音して、あとから精度高めの議事録にするくらいの運用なら、NotebookLMで十分なケースはかなり多い。
無料で始めやすくて。音声アップロードができて。
要約も、議事録のたたき台としてはかなり優秀。
全文書き起こしや話者識別まで求めるなら、専用サービスの出番。
「まずはお金をかけずに議事録作成をラクにしたい」なら、NotebookLMから試すのがかなりアリだと思う。
いい時代になってきた。


コメント