TP-Link Deco BE22 レビュー|最新Wi-Fi7メッシュで“弱い部屋”が改善した

Deco BE22 は Wi-Fi 7 メッシュを“最小コストで導入したい人”に最適なモデルです。
Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応モデルも、ようやく現実的な価格帯で購入できるようになってきました。
ついにメッシュWi-Fiのルーターもその域へ。


今回レビューする TP-Link Deco BE22(2パック) は、まさにその代表格です。
筆者の3LDK(68㎡)の自宅では、家の隅の部屋の速度が落ち気味。


今回、TP-Link Deco BE22(2-pack) を試したところ、家の隅の部屋でも
下り 86.6Mbps → 361Mbps
まで改善しました。


Wi-Fi 7 の大きな進化であるMLO(マルチリンクオペレーション)にも対応。
“ただ速度が速いだけ”ではないメリットが多数ありました。

中継機ではなくメッシュWi-Fiをオススメする理由、実測値、気になる点まで正直にレビューしてきましょう。

※本記事はティーピーリンクジャパン様より製品提供を受けて作成していますが、
使用感・メリット・デメリットはすべて正直に記載しています。

TP-Link Deco BE22
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • Wi-Fi7が手ごろに導入できる
  • 3LDKを余裕でカバーできるメッシュ性能
  • 下位互換ありで古いスマホ・PCも問題なく接続
  • デザインがシンプル&美しい(白基調でインテリアに馴染む)
  • アプリからの初期設定が非常に簡単
  • WAN/LAN 自動判別でLANポートの使い方が楽
デメリット
  • MLO が初期OFFで、手動でSSIDを作成する必要がある
  • LANポートが2つと控えめ(メイン機の1つはWANで埋まる)
  • 設定管理はアプリ前提のため、PCブラウザ派には不向き
目次

Wi-Fi 7のメリットって?

MLO(マルチリンク)対応で遅延が少なくなる

Wi-Fi 7 最大の特徴が MLO:マルチリンクオペレーション


2.4Ghz/5Ghzなど、複数バンドを束ねて一本で発信してくれるものですね。
遅延が減り、より安定した通信が期待できます。

MLOとは?

・2.4GHz / 5GHz など複数バンドを“同時に利用”
・1本の高速で安定した通信路として利用できる技術

メリット:
・混雑時の速度低下に強い
・遅延が減りやすい
・動画視聴・オンラインゲームが安定

Wi-Fi7以前では、「どのバンドにつながるかで環境に応じて速度が落ちる可能性がある」
という不安がありましたがこれなら心配なし。

Decoのアプリ内でもMLO接続かどうかが確認できました。

下位互換あり

Wi-Fi7対応機器はまだ多くはないですが、
Wi-Fi 6/5 など旧規格のスマホやPCでも問題なく接続できました。

“今は恩恵が少なくても、長く使うなら結局 Wi-Fi7 が得”
という判断も一つですね。

Wi-Fi7に対応したスマホ機種一覧は以下を参照。
Wi-Fi 7/Wi-Fi 6E対応スマートフォン

Deco BE22 を選ぶ理由|Wi-Fi 7メッシュで最も手頃な選択肢

Wi-Fi 7対応のメッシュはまだ高価なモデルが多い中、
Deco BE22は 実売2万円台前半(2-pack) と非常に導入しやすい価格。

メーカー提供品として実際に使っていますが、
「家庭用で Wi-Fi 7 メッシュを導入したい」という人にはちょうど良いスペック・価格です。

外観レビュー|ルーター感のない美しいデザイン

実物の写真も交えながら、
Deco BE22 のデザインをチェックしていきます。

梱包内容

・Deco BE22 本体×2
・ACアダプター ×2
・LANケーブル×1
・クイックガイド

本体

第一印象は良い意味で“ルーターっぽさがない” こと。
今までのDecoシリーズもその傾向にあるのですが、Deco BE22はよりその印象が強いです。

・白を基調としたミニマルデザイン
・部屋に自然に馴染む
・どこに置いても違和感がない
・サイズはコンパクトで邪魔にならない

ルーターは「隠すもの」という印象が強いですが、
Deco BE22は“見えるところに置きたくなるデザイン”です。

背面端子は:
・ACアダプター端子
・1Gbps LANポート ×2(WAN/LAN自動判別)
・WPSボタン

本体裏面、上部の縦のラインがLEDで、状態が分かりやすいです。
排熱穴も十分で放熱性も良さそうです。

サイズ感もルーターとしては小ぶりな印象を受けました。
横幅、縦幅共に15cm
高さは6.2cm

こちらは公式HPでも公開されているサイズになります。

ACアダプター

やや大きめで、サイズはおよそ:
・約10cm×約5.5cm×約3cm
※素人採寸の為ご容赦ください。

電源タップの配置によっては干渉が起きる可能性があるため注意。

重量は513gでした。

ルーターの重さは600g~1kg未満程度の製品が多い印象です。
軽い類じゃないでしょうか。

初期設定がとても簡単|アプリ前提の設計

Decoシリーズはアプリでの設定が前提の製品ですが、やはりセットアップの簡単さは抜群でした。

・電源を入れてとモデムなどとLANケーブルを接続
・アプリがBluetoothで自動検出
・SSIDとパスワードを自分で決める
(ここは珍しいポイント)

サテライト(子機)は電源を入れるだけで自動接続。

ネット初心者でも迷わないほど簡単です。

IPoE(IPv6)も使える

こちらが設定時のインターネット接続タイプの一覧。
日本でメジャーなIPoE(IPv6)はほぼ網羅されているのではないでしょうか。

実際に筆者宅(v6プラス)でも問題なく接続でき、速度・安定性ともに非常に良好でした。

速度検証|“弱い部屋”が改善した

実際に家の隅の部屋で
1台利用時2台利用時(メッシュ構成) の両方で速度を計測しました。

いずれも同じ場所で3回計測し、平均値を出してみます。

利用機器はWi-Fi7に対応したiPhone17です。

家の隅の部屋(速度に問題があった場所)での実測値

構成下り上り
Deco BE22 1台86.6 Mbps80.3 Mbps
Deco BE22 メッシュ2台361 Mbps207 Mbps

ルーター1台では普段使いには困らないものの、少し心もとない速度でした。
しかしメッシュ化したことで、下りは4倍以上の速度改善が確認できました。

リビング(ルーター設置部屋)での実測値

こちらはルーターと近い場所での計測なので、台数による比較は行いません。

構成下り上り
Deco BE22870 Mbps270 Mbps

さすがにメイン機とすぐそばということもあり、ガッツリ速度が出てくれました。
こうしてリビングと比べると隅の部屋の速度は落ちるものの、実用速度までしっかり伸びることが分かります。

Wi-Fi7製品の比較

Wi-Fi7を使ってみたい!という人も多いと思いますが、
価格重視か性能重視かで、選ぶべきモデルは大きく変わります。

価格は記事執筆時のAmazonの価格を参考にしています。

製品名種類実売価格帯IPoE(IPv6)MLOLANポートおすすめ用途
Deco BE22メッシュ(2台)2万円台前半1Gbps×23LDK・初めてのWi-Fi 7
Deco BE65メッシュ(2台)4万円台前半2.5Gbps×4広い家・4LDK以上
Deco BE85メッシュ(2台)11万円前後10Gbps×2
(RJ45/SFPを含む)
2.5Gbps×2
超高速回線・多数のデバイス
Archer BE260ルーター単体1万5千円前後2.5Gbps(WAN)×1
2.5Gbps(LAN)×1
1Gbps×3
1R〜2LDK向けのWi-Fi 7入門
Archer GE230ゲーミングルーター単体1万円台前半2.5Gbps(WAN)×1
2.5Gbps(LAN)×1
1Gbps×3
ゲームや低遅延重視
Archer BE900ハイエンド7万円前後10Gbps×2
(RJ45/SFPを含む)
2.5Gbps×4
1Gbps×1
4LDK以上など、最上位機能を求める方

数年前はIPv6でも「v6コネクト」に対応していない機種だったり、
DecoシリーズならIPoEに対応していないものも多くありましたが、最近の機種なら対応していて安心です。

Deco BE22が向いている人/向いていない人

向いている人

・3LDK以上の一般家庭
・中継器ではなくメッシュWi-Fiでシームレスに使いたい
・将来の高速化も見据えてWi-Fi7を導入したい
・シンプルでインテリアに馴染むデザインのルーターにしたい
・スマホアプリでかんたんに設定したい

向いていない人

・ブラウザなどPCでルーターを管理したい人
・10Gbps回線でフル性能を使いたい人(→ BE85推奨)
・LANポートを多用する人(LANハブを用意すればOK)

当製品のWAN/LANポートは1Gbpsの為、10ギガ回線を契約している方にとっては少しもったいないかもしれません。


Decoシリーズなら Deco BE85
通常のルーターなら Archer BE900
など検討してみてはいかがでしょうか?

まとめ|家全体の通信品質を底上げしたい人に最適

Deco BE22は、
「Wi-Fi 7 × メッシュWiFi」 という強力な組み合わせを、
手に取りやすい価格で実現した魅力的なモデルです。

TP-Link Deco BE22
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • Wi-Fi7が手ごろに導入できる
  • 3LDKを余裕でカバーできるメッシュ性能
  • 下位互換ありで古いスマホ・PCも問題なく接続
  • デザインがシンプル&美しい(白基調でインテリアに馴染む)
  • アプリからの初期設定が非常に簡単
  • WAN/LAN 自動判別でLANポートの使い方が楽
デメリット
  • MLO が初期OFFで、手動でSSIDを作成する必要がある
  • LANポートが2つと控えめ(メイン機の1つはWANで埋まる)
  • 設定管理はアプリ前提のため、PCブラウザ派には不向き

実測でも家の隅の部屋が大きく改善し、
設定も簡単で、デザインもインテリアに馴染みました。

家の隅の電波弱さに悩んでいる方、メッシュWi-Fiへ乗り換えたい方、
そして初めてWi-Fi 7を導入する方には間違いなくおすすめできるモデルです。

“最初のWi-Fi 7ルーター”として安心しておすすめできる製品です!

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この記事を書いた人

Loop Base|ガジェット&ライフハックブログの筆者。
「暮らしをちょっと豊かにする」ためのモノ・アイデア・テクニックを発信。
シンプルで気分の上がる暮らしを目指しています。

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